肝炎情報センターでは、肝疾患診療レベルのさらなる向上、肝疾患対策の充実を目指して以下の4つのミッションを遂行すると同時に、さまざまな政策研究を実施しています。
1)情報提供・共有:
国内外の肝炎の診断・治療、予防、及びQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に関する情報や肝炎ウイルス感染症、その発症や重症化、癌化に関する情報等を収集してデータベース化を行い、解析結果を医療機関等に提供しています。肝炎に関する情報提供のご要望に対応すべく体制を整えています。
2)肝疾患診療連携拠点病院支援:
全国の70拠点病院の各自治体におけるプレゼンス確立と機能強化のために、拠点病院を中心とした診療体制構築と行政への働きかけを含む地域密着型支援に取り組んでいます。医療の均てん化、肝疾患診療レベルのさらなる向上に資するべく、肝疾患に対する施策のPDCA評価のための指標策定に関する研究を進めています。
3)人材育成:
地域・職域での水平展開のためのリーダーシップ養成を目的として、拠点病院等の医療・福祉関係者向け研修会の開催、受講生の各自治体における活動の支援に取り組んでいます。拠点病院肝疾患相談センターにおける肝炎患者・家族へのより良い相談支援に資するべく、研修プログラムの開発等の研究を進めています。
4)行政施策の実証:
国の施策への提言・協働を図るため、大規模臨床研究にも取り組んでいます。各自治体の協力を得て、「B型・C型肝疾患に対するインターフェロン治療公費助成のアウトカム」を検証するための全国規模データベース構築および解析の結果、受療状況・ウイルス学的治療効果において地域差のあることを見出しています。その要因探索を行うとともに、C型肝疾患の最新治療であるインターフェロン・フリー経口剤治療に関する臨床研究を開始しています。